八王子にある日本文化大学。法学部を備え、将来法や経営にかかわる人材を育てている学校です。日本文化大学は、2019年から急に入試の倍率が高くなったことで知られています。その原因とは何なのでしょうか?
【2019年の倍率がおよそ4倍もアップ】
日本文化大学の2018年の入試倍率は、一般や推薦、AOなどを合計して1.3倍でした。しかし2019年の倍率は5.0倍。およそ4倍も倍率がアップしています。 2017年以前も2018年とほとんど変わらず、1倍程度の倍率です。つまり、2019年になって急に入学志願者が増えたことになります。
【志願者アップの原因はマイメロディ?】
日本文化大学は、2019年からサンリオの人気キャラクター・マイメロディを公式キャラクターとしています。その縁もあり、2018年からはオープンキャンパスを「サンリオピューロランド」で開催。日本文化大学は「人を大切に育てること」を目標としており、サンリオの掲げる「人々の幸福を願う」と共通することもあって、このようなことが実現しました。
オープンキャンパスでは、日本文化大学の魅力はもちろん、マイメロディと写真を撮れるイベントも催され、こうしたイメージ戦略が入学志願者急増の背景にあると言われています。
しかし、このようなイメージ戦略はあくまできっかけでしかありません。日本文化大学への入学志願者が増えたことは、ひとえにこうしたきっかけを通じ、日本文化大学の魅力が高校生やその両親に伝わったためです。
【警察合格率ナンバー1の学校】
日本文化大学最大の魅力は「10年連続で警察合格率ナンバー1であること」です。2018年の警察官実就職率は44.4%で、全国1位。しかも2位の清和大学に30%ほどの差を付けています。これは生徒数が少なく、教員と生徒がしっかり向き合える体制が整っていることが要因。きめ細やかな指導で、合格者を増やしています。
また1年のときからキャリア教育が行われ、就職を見据えた授業を行っていることも特徴です。公務員試験への対応が重視されていて、特に数学の指導に力を入れています。また公務員試験を想定した英語の指導をしたり、面接の練習を繰り返し行ったりと公務員試験合格に向けた授業が多いことも特徴です。
公務員試験合格を考えた細かな指導とバックアップを4年にわたって受けられることが、10年連続警察合格率ナンバー1を誇る理由と言えます。
【茶道が必修の人間性も磨ける学校】
日本文化大学では、1年生の必修授業に「茶道」があります。これは創学者である蜷川親繼(にながわちかつぐ)が「日本を支えるには、法だけではなく温かい人間性が必要」と説いたことに由来しています。
茶道では、挨拶や正しい姿勢といった形式的な礼儀だけでなく、人を思いやったり謙虚な心を持ったりする「温かな人格」を育むことが可能です。法を知っているだけでなくこうした「人として磨かれた人材」を作り出すことも、日本文化大学の大きな魅力です。