3~4年生は模擬面接で警察官採用試験対策を実施
東京の八王子市にキャンパスを置く日本文化大学は、難関の警察官採用試験において全国トップの就職率を持ちます。日本文化大学に入学すれば警察官になれる、このような方程式がいつの間にか構築されているようですが、必ずということはなく本人の努力次第で決まるといっても過言ではありません。ただ、日本文化大学は1年生のときから将来の就職に備えるために各種カリキュラムが用意されており、公務員に対しての就職対策はかなり積極的に行われているようです。そのため、日本文化大学は公務員、特に警察官を目指す高校生からの人気を集めている大学です。少子化などからも私立の大学では学生集めに苦戦している時代、特定の資格試験を取得できるなどアピールする大学も多くなっています。 日本文化大学では、3年生や4年生を対象にした模擬面接が実施されるのですが、これは警察官採用試験では面接も重視されることからも、このようなカリキュラムが組まれているわけです。模擬面接では、学生4名が壇上に並んで順番に警察官を目指す志望動機を話すといったもの、警察官採用試験では挨拶および態度は重視されるなど、担当する教授はお辞儀の角度や声の大きさなど細かな部分もしっかり指導します。
10年以上続く模擬裁判は年1回開催
日本文化大学は、授業の一つとして2年生を対象にした東京地方裁判所八王子支部の刑事事件傍聴を義務付けている、大学の年中行事の一つとして法律事案について学生がチームを作り所論を発表する法律討論会を開催していて、これは15年以上の歴史があるようです。法律討論会は年2回開催され、模擬裁判も10年の歴史があり年1回の割合で開催されています。この模擬裁判では、1年生から4年生まで約30名の学生が裁判官・検察官・弁護人・被告・証人などの役割を持ち、刑事事件の法廷を実際の裁判所で行われるものと同等の形で再現するスタイルです。題材になる事件のあらすじなどの輪郭については大学教員から出され、日本文化大学の法廷教室で行われます。なお、事件のあらすじと争点などは教員から出されますが、起訴状・証拠調べ・検察側や弁護側の弁論・論告求刑、そして判決については学生が作ることになります。検察側や弁護側は、それぞれ自陣の尋問内容を事前に明かすわけではないため法廷は何が起こるのか当日にならないと分からない、このような特徴を持ちます。模擬裁判に参加する学生は、1~2か月かけて過去の判例を調べるなど労力を使うことになりますが、傍聴席には数百名の学生や一般市民などがいるためいい加減な主張はできません。そのため、裁判所の裁判官からの指導を受けることもあるといいます。これは、日本文化大学の学生さんが直接裁判官の下に出向くこともありますし、逆に日本文化大学の模擬法廷に来てもらって指導・講評を行うなど、とても有意義な時間を過ごすことができる魅力もあるのではないでしょうか。